夢発電のメリット・デメリット【一条工務店　太陽光発電システム】

本題の前に、皆さんは2019年に一条工務店が家庭用蓄電池業界を震撼させたとあるキャンペーンをご存知でしょうか？

電 力 革 命

はっきり言います。

こんなん誰でもキャンペーンの適用を受けたいと思うに決まってます。

電力革命とは、大容量太陽光パネルと蓄電池がセットになった超絶お得なキャンペーンです。

なんでも、太陽光システムの導入費プラス20,30万程度で7kWの蓄電池を設置できるって話みたいですけど、エリア20組限定のモニターキャンペーンなので全員が該当するというわけではありませんのでご注意を。

電力革命は置いといて、今回は従来からある夢発電システムについてお話しをしていこうと思います。

一条工務店ではオリジナル太陽光発電システムの夢発電システム、通称「夢発電」を展開しています。

この夢発電システムは、一条工務店で請け負う注文住宅での搭載率が8割を超えているそうです。

なぜ8割の方が太陽光パネルを搭載できているかというと、この夢発電システムは
「初期支出０円」
というキーワードを打ち出しています。

一条工務店のオリジナル太陽光発電システム「夢発電」

夢発電システムの受賞歴

夢発電システムは数多くの賞を受賞しています。

夢発電システムの特徴

初期支出０円で太陽光システムの搭載が可能

太陽光発電システムを無料で搭載できるというわけではありません。

初期支出０円の意味は、一条工務店の提携金融機関が太陽光発電システムに必要な費用を全額立替え払いをしてくれるので、住宅ローンとは別のローンを組むことになります。

夢発電システムには売電払いという、売電で得た収入からローンを返済する仕組みがあります。つまり、月々の住宅ローンの返済額を考慮するだけでいいので家計が苦しくなるという心配はありません。

他メーカーと比べて安く、大容量太陽光パネルの搭載が可能

太陽光発電システムを提供するメーカーは数多く存在します。

夢発電システムは自社生産の太陽光パネルを搭載するので、他メーカーと比べても安価な設置費用となっています。

また、屋根一体型の太陽光パネルであり自社の建物規格に合わせることが出来るので、屋根を最大限に利用でき、多くの注文住宅で10kW以上の大容量太陽光パネルを搭載が可能となっています。

大容量の太陽光パネルを設置が可能なこともあり、1件当たりの平均搭載容量が11kW以上となっています。

一条工務店の太陽光発電システムの年間搭載棟数は業界第一位であり、それは上記で述べた様に、太陽光発電システムの設置費用の安さと大容量太陽光パネルの搭載が可能なことが要因と考えられます。

夢発電システムの仕様

太陽電池モジュール

太陽光モジュールってあまり聴き慣れない単語ですよね。

太陽光モジュールは「ソーラーパネル」や「太陽光パネル」のことで、こちらの方が親しみがあるかも知れません。

太陽光発電には、

と材料で2種類に大別されます。

シリコン系はパナソニックやシャープ、化合物系はソーラーフロンティアといったメーカーが製造をしています。

そして市場を大きく占めているのはシリコン系パネルで、「多結晶パネル」と「単結晶パネル」があります。

効率的に発電ができるのは単結晶パネルであり、一条工務店の夢発電システムで使われる太陽光パネルはシリコン系の単結晶パネルとなっています。

画像にはセル変換効率が載っていませんが、一条工務店オリジナル太陽光モジュールはセル変換効率が17.9%〜18.3%です。

「PVM-820210」と「PVM-830210」のモジュール変換効率は見つからなかったのですが、少し古い型式である「PVM-600200」のモジュール変換効率は17.9%となっていました。

変換効率は太陽光発電による売電収益に対し大きな影響を与えます。

夢発電の太陽光パネルの変換効率は良くも悪くもないですが、大手メーカーのシリコン系単結晶パネルのモジュール変換効率は19%〜20%ですので、変換効率が少し足りない気はします。

ですが冒頭に述べた電力革命で搭載される太陽光モジュールの最大出力は250Wとされています。

今の太陽光モジュールの最大出力である210Wと比べ、約1.2倍の性能向上となっているので変換効率の上昇も期待できます。

パワーコンディショナー（パワコン）

夢発電システムのパワコンのメーカーは田淵電機です。

国内の太陽光発電は田淵電機のパワコンが採用されていることが多いので実績はありますが、評判は故障が多い等あまり良くはないです。

ですが、どのメーカーのパワコンでも屋外に設置する機器であり故障はありますので、パワコンに故障は付き物だと思います。

夢発電のメリット

自社生産なので他メーカーと比べて設置費用がリーズナブル

我が家の太陽光発電の容量は7.56kWであり165万円で設置が実現しています。

同じ容量で他メーカーのシリコン系単結晶の太陽光パネルを設置する場合は、設置費用が200万円を超えてきますが、モジュール変換効率等の性能は上なので、他メーカーの方が発電量や売電収入は多いです。

また、他メーカーで150万円程度の太陽光発電システムを導入する場合は、性能が劣る化合物系の太陽光パネルか設置容量が減るので、年間の発電量も減って売電収入も夢発電システムほどは見込めません。

我が家の太陽光発電は、2018年の秋のスマイルキャンペーンの適用を受けたので市場価格よりは安価に設置できたこともありますが、コストパフォーマンスの高さに驚きです。

屋根一体型のソーラーパネルで後付け感がなく、すっきりとした外観

一条工務店の屋根の規格に合わせて設計された屋根一体型のソーラーパネルなので、屋根の上に載せただけの太陽光パネルと比べてすっきりとした外観になります。

全国の夢発電システムで得たデータを参考にした試算

夢発電では向こう10年・20年と、発電量と売電収入のシミュレーションを実行してくれます。

このシミュレーションは全国の夢発電で得たデータから抽出した数値なので、これに近い発電量と売電収入を得ることが出来る様になっています。

我が家の試算では、7.56kWの太陽光発電システム導入費用の償還期間は8年程度となりました。

夢発電のデメリット

提携金融機関の金利が1.4%

銀行の住宅ローンだと1%以下の金利で済むのに対し、提携金融機関は1.4%と高く設定されています。

保証期間が短い

夢発電で設置した太陽光パネルの保証期間は10年です。

これはJIS基準で定められた最低保証期間なので、日本に設置している太陽光パネルなら全てに設定されています。

太陽光発電の普及で性能以外の差別化を図る為、保証期間を15年〜25年に設定しているメーカーが増えてきているので10年は短いように思えます。

屋根一体型のソーラーは、固定資産が高くなる

屋根一体型のソーラーパネルは固定資産税が高くなる傾向にあります。

売電払いの「夢トク」プランだと住宅ローン控除の対象外

夢発電には、

の2種類の支払い方法があります。

上記で述べた、売電収入で返済するプランは「夢トク」プランになります。

「すぐラク」プランは、太陽光発電システムの設置費用を住宅ローンに組み込むプランとなっています。

「すぐラク」プランだと住宅ローンから費用を捻出して太陽光発電システムを設置していますので、住宅ローン控除を受けることが出来ます。

しかし「夢トク」プランは、住宅ローンに組み込まない別のローンで費用を捻出しますので、住宅ローン控除の対象外となってしまいます。

まとめ

夢発電は同じ価格帯の太陽光発電システムと比べるとコストパフォーマンスは高いです。

ですが住宅ローンや自己資金で太陽光発電システムを設置できる場合は、夢発電以外の太陽光発電を検討することをお勧めします。